2021年2月「コロナワクチン接種が始まります」


 

インフルエンザワクチンを2020年10月から12月まで約3ヶ月間で約1500人に接種しました。一人一人の問診表をチェックしますが殆どが接種経験者であり、アレルギー反応などについても自分で判断した上で来院しています。例年のことでもあり、大変ではありますがワクチン接種は流れ作業のようにスムーズに進んで行きました。

 

 2021年春から今度はコロナワクチン接種が始まります。医療従事者を先頭に高齢者、健康成人へと順番に接種が計画されています。ファイザー社だと21日間隔、アストラゼネカ社だと28日間隔で2回接種が必要でインフルエンザワクチンを受けた患者さんにコロナワクチンも個別接種すると仮定すると3000回以上接種する必要があること、しかも2回目の予約をしなければならないことなど業務が非常に煩雑となります。またインフルエンザワクチンに比較して接種後の疼痛、発熱、倦怠感などの副反応や稀にはアナフィラキシーショックも予想されることから救急対応の準備などが今まで以上に必要となります。

 

 所属医師会からは集団接種会場にどの時間帯であれば出務できるか回答が求められたので休日を返上して集団接種に出務することを回答しました。また当院では在宅や施設に入居し療養している患者さんに訪問診療を提供しているので在宅患者さんへのワクチン接種も計画しなければなりません。

 

 以上のようにまだワクチンがベルギーの工場から飛行機に乗ってもいないのに今年の仕事の大変さに呆然としながらも計画を立てています。いよいよコロナウイルスとの戦いに田舎の老医師も招集されたものと覚悟を決めて体力と精神力の保持に努めようと考えている今日この頃です。

 

                                                     木田郡 田中眞治