診察室の窓から

大雨の被害、新型コロナウイルスの第2波ともいえる感染者数の増加。今年の日本はどうしてしまったのだろう。そんなことを考えさせられる日々を送っている。緊急事態宣言下では患者の受診離れや、物資不足などわれわれ医療機関においてもこれまで経験したことのない事態となった。

フェイスシールドを付け、窓の外を見る。空はまるで青く、換気のため開け放った窓を吹き抜ける風は、 まさに5月。そんな春真っ盛りでも、駐車場に車はなく、もちろん待合室には患者もいない。医師生活 40数年のキャリアの最後にまさかこんなパンデミックに巻き込まれるとは…

朝の散歩から帰った父が「キャベツの葉の上に散らばった水滴が朝日に輝いてそれはそれは美しいもんだ」とうれしそうに言ったことがなぜか忘れられないでいました。そんなものなのかな、自分が育てた野菜の誇らしさもあるのかなと私はまだ父の感動を実感できないでいたのです…