2020年11月「医療機関においては、感染症対策をより強化したいので再度の補助金を懇願します」


 

   診療室の窓は自慢できる。合わせて25メートルの出窓になっている。診療室には明るい陽射しが射し込み、心地よいそよ風が吹いてくる。この『診療室の窓から』のいつもモデルになっている窓である。

 

 しかし、木造で築三十年も過ぎると、木というものは腐るということがよく分かった~(笑)。コロナ禍、台風にも負けず嵐にも負けず、猛暑の強い日照りにも負けず、⒈に換気⒉に換気⒊に換気、毎日毎日何度も換気!を繰り返していた。窓を開け、少々雨が降り込もうが、結露が流れ落ちようが、消毒用のアルコールやタマッシュでビタビタに濡れまくろうが・・・慰労金を頂いたからには、ここでコロナを出してはいけない。クロスが捲れあがり、出窓の張り板が、ひび割れ、ササクレ、朽ち腐ったので、思いつきの衝動プチリホームをやってしまった。不燃クリアーパネルとか、抗菌エコカラットとか、消臭ダイノックシートとか白を基調に、“そこだけリノベーション”してもらった。診療室の中なので精密機械もあることだし、埃が飛んでもいかんやろぅと!監督しているだけで私の休日を潰してしまったが、流石にプロの建築家、一日でお洒落で清潔感溢れる高級ホテルのようになった。思い切って良かった。明日からの診療は楽しくなるはず!災い転じて福となる。

 

 誰でもさぼりたくなることはある。時は金なりとは言うが、世界中、どこのどんな人間にも平等に与えられているものは『時間』しかない。一日中、ゴロゴロしていても休日。趣味に興じても休日。一方で、時間は怖いものだと思ったこともある。ひき逃げ事件では、逃げた時間が長くなるほど重い罪が科されるという。人気若手俳優の逮捕の報に驚きつつ、逃亡時間を罪の軽重の判断に用いるのは、被害者の救護義務をどれほどおろそかにしたかをはかるためであると検察官が話していた。今回の場合、事故を目撃した別の車の運転手が追跡し、戻るよう説得したという。通りがかりの人が罪を重くしない方向に導いてくれるなど、そうあることではない。予測不能な人生の流転を描いている。予測不能な出来事は、時と同じく平等に与えられている。

 

 トランプさんが新型コロナウイルスに感染し、回復した。それで白旗をあげる人ではあるまいが、大統領選挙直前に、そうあることではない。コロナを克服したと逆手にとって、権力の攻防を描くドラマが終幕しようとしている。コロナ禍が炙り出す決着が、どう大転換するか『時』のみが知っている。

 

 今日は、11月4日、厚手のジャケットを羽織った寒い日であった~もう、冬が近い。はたして、コロナ3波は、まもなく来るのか?        高松市 宮脇守男